ボストン・ダイナミクスの人型ロボット「Atlas」が大幅リニューアル!
2024年4月、アメリカの企業で様々なロボットをの研究・開発を行うボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)が人型ロボット「Atlas(アトラス)」の最新モデルを発表しました。2013年に発表された時には油圧モデルだった人型ロボット「Atlas」ですが、今回、油圧から完全電動となり、見た目なども大きくリニューアルした新しいバージョンとなって発表されました。最新の人型ロボット「Atlas」とはどのようなものなのか、ご紹介いたします。
人型ロボット「Atlas」とは?
(写真:Boston Dynamics公式ホームページより)
「Atlas」はボストン・ダイナミクスによって開発された二足歩行の人型ロボットで、2013年に油圧モデルのものが発表されました。二足歩行で雪の上や石の上などの歩行が難しいところを転ばずに歩いたり、物を持ち上げたり、バク転まで披露し、世界で最もダイナミックなヒューマノイドロボットとして発表され当時は話題となりました。今回リニューアルされた「Atlas」は完全電動で見た目もスリムになって、より人間らしいフォルムになっています。
▼写真左は2013年に開発されたAtlas・右は今回リニューアルされたAtlas
(写真:Boston Dynamics公式ホームページより)
▼新しいAtlasの動きはこちらの動画で紹介されています
(Boston Dynamics公式Youtubeチャンネルより)
立ち上がるところから、人間らしい見た目とは裏腹に人ではありえない動きをしており度肝を抜かれます。
引退した旧タイプの「Atlas」
(写真:Boston Dynamics公式ホームページより)
新タイプの「Atlas」が登場したことにより引退することとなった旧タイプの「Atlas」ですが、公式のYoutubeに引退動画が投稿されています。その動画では、普段あまりお目にかかれないロボットの失敗する瞬間も収められており、なんだか親近感の湧く動画となっています。「Atlas」がバランスを崩して転んでしまった瞬間や、バク転の着地を失敗し、その衝撃で足から液が噴き出してしまうところ、他にも軽快にダンスを披露する姿など、ちょっと笑ってしまうユニークな動画です。
(Boston Dynamics公式Youtubeチャンネルより)
ロボット開発の可能性
ボストン・ダイナミクスでは今回紹介した「Atlas」の他に、4足歩行型ロボットの「Spot(スポット)」やボックス移動型のロボット「Stretch(ストレッチ)」なども開発しています。
▼「Spot」は4足歩行で犬のような雰囲気をもっており、荷物を運んだり、原子力発電所や電磁波の強い場所など、人間の立ち入りが難しい場所での作業に適したロボットとなっています。
(Boston Dynamics公式Youtubeチャンネルより)
▼「Stretch」は柔軟なアームを搭載しており、倉庫や配送センター向けに設計されています。
(Boston Dynamics公式Youtubeチャンネルより)
人型ロボットに限らず産業用ロボットもこの10年ほどで大きく進化し、開発が急速に進んでいます。さらに災害救助や高齢者介護など、様々な分野で活躍が期待されるロボットの開発は社会でも関心が高まってきています。それに伴ってロボットの設計、開発を行うロボットエンジニアの需要も年々増加傾向にあり、ロボットエンジニアは将来性の高い職種の一つとなっています。
最後に
日本でよく見かけるロボットと言えば「Pepper(ペッパーくん)」や、ファミレスで料理を運んでくれる猫型配膳ロボットの「ベラボット」などが有名ですね。初めて見た時はドキッとしたものですが、慣れてくると存在が当たり前のようになっています。ロボット開発の進化により、今後も身近なところでロボットに助けてもらうことが多くなってくるのかもしれませんね。
筆者Y.S