Adobeが「Adobe Express」ベータ版のモバイルアプリを発表
2024年3月7日にAdobeが「Adobe Express」のベータ版モバイルアプリについての発表を行いました。今回発表されたベータ版はAdobeの画像生成AIである「Adobe Firefly」が搭載されており、「テキストから画像生成」や「生成塗りつぶし」といった機能が組み込まれています。すでにデスクトップ版では正式にリリースされていますが、最新バージョンでどのような機能が使えるのかご紹介いたします。
Adobe Expressとは
「Adobe Express」はAdobeから提供されているデザインツールです。デザインが未経験の人でも簡単な操作で質の高いチラシやロゴ、動画のサムネイルなどが作成できるソフトです。豊富なテンプレートと高度な編集機能に加えて、特別な知識を必要とせず、直感的に簡単な操作でデザインできるのが特徴です。
「Adobe Express」はパソコンで使えるブラウザ版とスマホやタブレットから使えるアプリ版があります。デスクトップ版では2023年6月に最新バージョン(ベータ版)が発表され、「Adobe Express」に画像生成AI「Adobe Firefly」が搭載されました。2023年8月には正式なリリースとなりましたが、この時点でモバイルアプリ版はまだ最新バージョンとはなっておらず、今回(2024年3月)モバイルアプリ版の最新バージョンについての発表があった形です。
↓「Adobe Firefly」についての過去記事はこちらからどうぞ
Adobe Express(ベータ版)最新バージョンでできること
「Adobe Express」には様々な便利な機能がありますが、今回は最新バージョンでできるようになったことを中心に主な機能をいくつかご紹介いたします。
テキストによる画像生成
画像生成AI「Adobe Firefly」を使って写真やイラストなどの素材を新しく作ることができます。作りたいチラシやポスターのイメージにピッタリ合う写真やイラストを探すのに時間や手間を取られがちですが、思い描いている写真、イラストをテキストから作り出すことができます。生成AIを使ってテンプレートを作り出すこともできます。
生成塗りぶし
削除したいまたは追加したい素材をテキストで指示して置き換えます。
▼例えばこのジュースの写真に子犬の写真を追加したい場合
▼素材を配置したい場所を塗りつぶして指定し、テキストボックスに生成したいイメージ「可愛い子犬たち」と入力し「生成」をクリックすると…
▼ジュースの横に子犬の写真が配置されました。元々そこに存在していたかのように自然な写真です。
同じような手順で写真の中のオブジェクトを消すこともできます
▼削除の場合は、消したいオブジェクトを塗りつぶしたあとテキストボックスに何も入れずに「生成」をクリックします。
▼塗りつぶした部分が消されたものが完成しました。
テキスト効果
テキストによる指示で文字にデザインやテクスチャを適用させます。
▼例えばここのブログタイトルでもある「WAVE LOG」という文字に「カラフルなレンズフレアとクリアガラスパネルスタックの背景」というテクスチャをかけると
▼このようなスタイルになりました。
▼PNG形式やJPEG形式のデータをダウンロードして使うことができます。
簡単なロゴマークならすぐにできてしまいそうですね。
ビデオ編集
TikTokやInstagramなどの動画サイトへアップする動画をテンプレートを使って簡単に作成できます。動画のトリミングはもちろん、音楽を入れたり、字幕を追加したりと自分好みの動画を作成できます。
リアルタイムで共同作業
ファイルの共有機能によりチームで共同作業が行えます。部分によって担当を分けたりとスピーディな作業が可能です。コメント機能もあるため連携もスムーズに行えます。
Adobe Expressを使うには
「Adobe Express」はアカウントがあれば無料で使えます。アカウントはメールアドレスで作成できるほか、ソーシャルアカウント(Google、Facebook、Appleアカウント)を使っ作成することが可能です。「Adobe Express」は有料版であるプレミアムプランと無料版があり、無料版では一部の画像やテンプレートが使えないといった制限がありますが、個人的に使いたい方には十分な機能が備わっています。2024年3月現在、「Adobe Express」のプレミアムプランでは30日間の無料体験が実施されていますので、この機会に有料版を体験するのもオススメです。
「Adobe Express」のブラウザ版はこちらからどうぞ
Adobe Express(ベータ版)のモバイルアプリ版を使うには
モバイルアプリはAndroidとiOSで無料で使えます。Android向けのAdobe Express(ベータ版)はGoogle Playよりインストールが可能です。iOS向けはユーザー数制限があるため、現在は待機リストへの登録のみができます。待機リストへの登録後、ダウンロードが可能になった際には通知が届きます。
Androidユーザーはこちらからインストールできます
iOSユーザーはこちらから待機リストへの登録ができます
最後に
今回は誰でも簡単にデザインができるツール「Adobe Express」のご紹介でした。生成AIが組み込まれ、デザインツールもどんどん使いやすく進化しています。今までデザインをした経験がない方や、なんだか難しそう・・・と避けていた人もこの機会に「Adobe Express」で自由にデザインを楽しんでみてはいかがでしょうか。
筆者Y.S