エンジニアも非エンジニアも必見!「ノーコード開発バイブル2025 Summer」が無料公開

近年、ソフトウェア開発の世界で「ノーコード」が大きな存在感を放っています。従来であればプログラミングスキルを持つエンジニアにしかできなかったアプリケーション開発や業務システムの構築を、専門知識のない人でも手軽に実現できる時代になりました。人材不足やDX推進の流れが重なり、この数年でノーコードは企業・教育現場・行政に至るまで急速に広がっています。
こうした潮流を支える存在の一つが「一般社団法人ノーコード推進協会(NCPA)」です。同協会はノーコードの普及と人材育成を目的に活動しており、その取り組みの一環として発行されているのが「ノーコード開発バイブル」です。本書は「第3回日本ノーコード大賞」で受賞した優れたノーコード活用事例のプレゼン資料を収録した、まさに“現場の知恵”を凝縮した一冊です。今回は無料公開されている本書の内容や特徴、そしてこれがなぜDX推進において重要なのかを整理してご紹介致します。
「ノーコード開発バイブル2025 Summer」とは

(出典:「ノーコード開発バイブル2025 Summer」より)
「ノーコード開発バイブル2025 Summer」は、ノーコード推進協会(NCPA)が編集・無料公開している電子書籍です。その内容は、「第3回日本ノーコード大賞」において厳正な審査を経て受賞した、秀逸なノーコード活用事例のプレゼン資料で構成されています。
つまり、この書籍はノーコードを取り巻く「理論」や「製品情報」ではなく、すでに実行され、評価された“成果”そのものに焦点を当てている点が最大の特徴です。読者は単なる知識ではなく、実際に活用されたプロジェクトを知ることで、自らの業務や事業に応用するヒントを得られるでしょう。
「日本ノーコード大賞」とは?
「日本ノーコード大賞」は、全国の優れたデジタル活用事例を表彰する 「日本DX大賞」にエントリーされた中から、ノーコードを活用して実現された優れた事例に対して表彰をするものです。ノーコード推進協会が中心となり、有識者による厳正な審査を経て選出されるこの賞は、日本におけるノーコード活用の最新動向を知る貴重な機会となっています。
「ノーコード開発バイブル2025 Summer」のダウンロードはこちらのサイトから
(一般社団法人ノーコード推進協会(NCPA)特設サイト)
収録されている事例の一例

(出典:「ノーコード開発バイブル2025 Summer」より)
「ノーコード開発バイブル2025 Summer」には、自治体や企業、教育現場など幅広い分野での実践的な活用事例が紹介されています。その中からいくつか抜粋してご紹介します。
北海道函館市(自治体部門 大賞)
妊娠期から小学校入学までを支援する「マザサポ+」をLINEに導入。子育て関連の手続きをオンライン化することで、職員の入力作業を約80%削減し、電話申し込みも大幅に減少。市民に寄り添う行政サービスとして高い評価を受けました。
山梨県富士吉田市(自治体部門 優秀賞)
「kintone」を活用し、スモールスタートから段階的に全庁へ展開。2025年には「ノーコード宣言シティー」を甲信越地方で初めて表明し、自治体としてデジタル化の先進モデルを築きました。
医療法人葵鐘会(一般企業部門 大賞)
新生児関連業務をノーコードでシステム化。大型モニターと音声読み上げを組み合わせ、業務ミスをゼロに削減。医療法人として初めての大賞受賞となり、医療分野でのノーコード活用の可能性を示しました。
ダイハツ工業株式会社(一般企業部門 優秀賞)
社内で「Daihatsu AI Vision」や「ケンピン君」といったノーコードツールを開発。現場の声を反映させたデジタル化を推進し、工場現場における生産効率の向上を実現しました。
ノーコード活用事例を知る意義

では、なぜノーコード事例を集めたバイブルが重要なのでしょうか。その理由は、大きく3つあります。
再現性が高い
実際に成果を上げたプロジェクトを参考にすることで、自分の業務に適用しやすい。
導入の説得材料になる
上司や関係部署に説明するときに「実際に他の自治体や企業で成功している」という事例は強い説得力を持ちます。
最新のトレンドを把握できる
アワード受賞事例は、今もっとも評価されているDXの方向性を示すもの。ノーコードがどの領域で特に効果を発揮しているかが一目でわかります。
特に、これからノーコード導入を検討する組織にとっては、「何を作るべきか」のヒント集として有効でしょう。
「ノーコード開発バイブル2025 Summer」は、以下のような人々におすすめ
✅自治体や企業でDX推進を担っている担当者
✅ノーコードを導入したいが、どこから始めればよいのか迷っている経営層
✅現場の課題解決に直結する実践事例を知りたいエンジニアや企画担当
✅ノーコード教育に携わる講師や研究者
単なる技術解説書ではなく、「ノーコード活用の成果がどう社会に還元されているか」を知ることができる資料集であるため、幅広い層に役立つでしょう。
最後に

「ノーコード開発バイブル2025 Summer」は、単なる教科書的なガイドではなく、最前線で実際に行われたDX事例の記録です。そこに収録されたプレゼン資料は、各現場がどのように課題を認識し、ノーコードを活用して解決したかを示す「生の声」でもあります。
これからの時代、DXは一部の大企業だけでなく、あらゆる組織にとって必須の取り組みとなります。そのなかで、短期間・低コスト・小規模で始められるノーコードの強みは、ますます注目されるはずです。「ノーコードで何ができるのか」「実際の活用事例を知りたい」という方は、このバイブルを手にとってみる価値が大いにあるでしょう。無料で公開されていることもあり、まずは気軽にアクセスして、自分の組織や業務に役立つヒントを探してみてください。
筆者Y.S