スマホアプリと有料プランが発表された中国発のAIエージェント「Manus」が凄い!概要と使い方などを解説

近年、AI技術の進化は目覚ましく、私たちの生活や仕事に大きな変革をもたらしています。特に、AIエージェントと呼ばれる自律的にタスクを実行するAIは、その高い利便性から注目を集めています。そんな中、中国発のAIスタートアップ「Monica社」が開発した「Manus(マヌス)」は、その卓越した性能と多様な機能で、AI業界に新たな風を吹き込んでいます。今回は、「Manus」の概要、特徴、使い方について解説していきます。
Manusとは

「Manus」は、ユーザーの指示に基づいて自律的に多様なタスクを実行し、質の高い成果物を提供するAIエージェントです。テキスト、画像、音声、コードなど、様々なデータを処理できるマルチモーダル機能を備え、まるで優秀なアシスタントのように、私たちの仕事をサポートしてくれます。「Manus」は2025年3月5日にプライベートベータ版として公開されましたが、さらに3月28日にはスマホアプリと有料プランが発表され注目されています。
▼公式YouTube動画
Manusの主な特徴
<高い自律性と汎用性>
「Manus」は、ユーザーの大まかな指示からタスクを細分化し、必要な情報収集、分析、作業実行を連続して行います。これにより、ユーザーは細かな指示を出さずに、Manusにタスクを任せることができます。途中でユーザーからの指示が必要になった場合は通知して判断を求めてくれるので、ユーザーはタスク処理中も他の作業に集中することができます。
<マルチモーダル機能>
テキスト、画像、音声、コードなど、様々なデータを処理できるため、多様なタスクに対応可能です。例えば、画像認識、音声認識、テキスト生成、コード生成などを組み合わせ、複雑なタスクも実行できます。
<高い性能>
「Manus」は、客観的なベンチマークテストで高い性能を示しており、その実力が証明されています。例えば、複雑なレポート作成や、高度なプログラミングタスクにおいても、高品質な成果物を提供します。
<1人に1エージェント>
「Manus」は、ユーザーごとに専用のAIエージェントを提供します。これにより、ユーザーは自分だけの業務サポート役として、Manusを活用できます。
<使いやすいインターフェース>
「Manus」のインターフェースは直感的で分かりやすく、パソコンでもスマートフォンでも簡単に操作できます。専門知識がなくても、コード不要のノーコード環境で「Manus」を利用できます。
Manusでできること
Manusは、その高い自律性と汎用性から、様々な分野で活用できます。
<情報収集・分析>
インターネット上の情報を収集・分析し、レポートや記事を作成します。例えば、特定の市場や競合会社の調査、最新ニュースのまとめなどが可能です。
<プログラミング>
与えられた仕様に基づいて、コードを自動生成します。例えば、Webサイトの自動構築、簡単なゲームの作成などが可能です。
<タスク管理>
スケジュール管理、タスクの優先順位付け、リマインダー設定など、日々のタスク管理をサポートします。
<コンテンツ作成>
ブログ記事、広告コピー、プレゼンテーション資料など、様々なコンテンツを作成します。例えば、特定のテーマに関する記事の執筆、商品の魅力を伝える広告コピーの作成などが可能です。
<顧客対応>
顧客からの問い合わせ対応、FAQの自動生成、クレーム処理など、顧客対応業務を効率化します。
Manusの使い方

「Manus」は現在、ベータ版として提供されておりウェイトリストに登録して申請すれば無料で使用することができます。タスクの処理にはクレジットが必要で、無料版では登録すると現在1000クレジットが付与されます。(2025年4月現在)クレジットがなくなるとタスクが処理できなくなりますので、より多くのタスクを処理したい場合は有料版へアップグレードする必要があります。
「Manus」のサイトへはこちらから
▼「Manus」のサイトから「始める」をクリックして、Googleアドレスかその他のメールアドレスでログイン登録します。

▼その後、招待コードを求める画面になりますので、「ウェイトリストに参加する」から招待コードの申請を行います。

▼申請の際には登録したメールアドレスとどのようなことを「Manus」で実行したいか入力し、「リクエストを送信」で申請が完了します。

▼申請が完了すれば「Manus Team」から返信があり、「Try Manus」から「Manus」を試すことができます。(ちなみに筆者は申請後30分ほどでメールが届きました。)

▼こちらが「Manus」の画面です。1000クレジットが付与されているのが分かります。

▼「Manus」の公式サイトには様々な事例が紹介されており、実際にどのようにタスク処理をしているのかを見ることができます。サイトに掲載されていた事例のうちのひとつ「宇宙の規模を探る」を見てみましょう。

依頼内容は「宇宙の大きさを測定する方法をテーマにしたコース HTMLを提供していただきたいです。コースは、浅いものから深いものまで、マルチモーダルでインタラクティブなもので、このテーマを一緒に探求でき、ローカルで簡単に開くことができるものでなければなりません。」
というものです。
▼こちらがタスクを処理している画面の動画です。
様々なサイトにアクセスして情報収集しているのが分かります。
▼こちらが完成したデータ。ローカルでも開けるようにHTML、CSSといったデータにまとめられています。

▼実際に開いてみるとこのような形になっています。きれいに整ったサイト型の資料が完成しています。


サンプルとはいえ、指示を出してから1分くらいで完成しているので驚きです。
Manusの料金体系
「Manus」には無料版の他に有料プランが用意されています。2025年4月現在の情報は以下の通り。

スタータープランでは月39ドルで3,900クレジットが付与され、プロプランでは月199ドルで19,900クレジットが付与されます。
ちなみに、消費されるクレジット数はタスクの内容によって変わります。
▼サイトに掲載されていたクレジット消費例

ウェブサイトを作成するのに900クレジットが必要なので、それ以上のタスクを処理したい場合は有料プランの導入が必要になりそうです。
最後に
中国発のAIエージェント「Manus」は、高度な自然言語処理や自己学習機能を備えた強力なツールです。企業の業務効率化から個人の生活サポートまで、幅広い用途で活用できます。競合AIと比較しても、特にマルチモーダル対応やカスタマイズ性に優れている点が特徴です。今後、さらなる進化が期待される「Manus」を、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?
筆者Y.S