Luma AIの動画生成AI【Dream Machine】とは?その使い方も解説!
近年、生成AI技術の進化は目覚ましく、動画生成の分野でも開発が飛躍的に進んでいます。そんな中、2024年6月にLuma AIが新しく動画生成AIモデルの「Dream Machine」を公開しました。動画生成AIについては過去記事で「Sora」について解説しましたが、今回の「Dream Machine」は無料で誰でも簡単に動画を生成できることが話題となっています。
↓Open AIの動画生成AI「Sora」についての過去記事はコチラから
Dream Machineとは?
「Dream Machine」は、アメリカ・サンフランシスコ発の企業Luma AIが公開した動画生成AIツールです。テキストや画像を元に、5秒間の高品質な動画を自動生成することができます。Luma AIは、AI技術の開発や3Dモデル生成ツールなどを提供している企業です。これまでもOpenAIが開発した「Sora」など動画生成AIツールはいくつか存在していますが、今回発表された「Dream Machine」は生成される動画のクオリティの高さに加えて、無料で誰でも簡単に動画生成ができるのが大きな特徴です。日本語にも対応しているので翻訳の手間がないのもありがたいですね。
▼こちらはLuma AIの公式YouTubeチャンネルに公開された「Dream Machine」の紹介動画です。
Dream Machineの使い方
「Dream Machine」の使い方はとても簡単で、Googleアカウントを持っていれば誰でも使えます。まずはLuma AIの公式サイトからGoogleアカウントでログインします。
Dream Machine公式サイト
https://lumalabs.ai/dream-machine
↑サイト内にもサンプル動画がたくさん配置されているので見ているだけでも面白いサイトになっています。
▼公式サイトの「Try Now」からGoogleアカウントでログイン
▼ここへプロンプトを入力するだけです
▼プロンプトを入力する部分の下には「Idea」の文字があり、参考になるようなプロンプトが出ています。
テキストで動画を生成
試しにIdeaに出ていたプロンプトのひとつを入力してみます。
▼入力したプロンプトはこちら
Fast FPV drone flythrough of a European castle, beginning with an aerial view of the towering stone walls and turrets, then gliding through an open window into the grand interior halls.(訳:ヨーロッパの城を FPV ドローンで高速飛行し、そびえ立つ石垣と小塔を上空から眺め、次に開いた窓から壮大な内部ホールへと滑空します。)
▼生成された動画はこちらです。
いくつか自分で考えたプロンプトでも動画を作成してみました。
▼プロンプト:誰もみたことのない神秘的な洞窟の中を出口に向かって正面に船で進む映像
▼プロンプト:黒いシルクハットをかぶっている太った猫が陽気にダンスする動画
▼プロンプト:荒廃した世界で呆然と立ち尽くす、手を繋いだ少年と少女二人
画像から動画を生成
画像から動画を生成することもできます。
▼試しに生成AIで作成したこちらの美女を動かしてみます。
▼イラストマークをクリックして動画にしたい画像をアップロードし、プロンプトを入力します。
画像から生成された動画はこちらです。
▼プロンプト:誰かに呼ばれ、そちらの方を見て手を振る
滑らかに動き出してはくれましたが、プロンプトの「手を振る」は無視されてしまいました。
失敗?
こちらは同じ画像に対して以下のプロンプトで生成した場合の動画です
プロンプト:目をつぶって大爆笑している
目をつぶって上を向いて笑ってくれているところまではよかったのですが、そのあと顔が正面に戻った時は別人!?のような顔に(目が細く)なってしまっていました。加えて、顔が正面に戻ってくる時に指の数が4本も増えており、生成AIは指の生成が苦手と聞いたことがありますが、なるほどそういうことかと納得しました。
どの動画も3〜5分ほどで生成されました。混んでいる時間だったのか途中でエラー画面が出たりもしましたが、ページの再読み込み(リロード)をすれば問題なく生成されていました。一番はじめにIdeaから生成した動画以外は全てプロンプトは日本語で入力しています。英語で生成した場合と日本語で生成した場合の生成時間はそれほど変わらないように感じました。
Dream Machineのプランについて
「Dream Machine」は無料プランと有料プランが用意されています。
無料プラン
無料プランは使用に制限があります。1アカウントにつき1ヶ月に30回生成が可能です。1日に生成できる回数は10回までと制限があります。(1日に生成できる回数は混み具合によって変動しているようです。2024年7月現在)
有料プラン
有料プランは「スタンダード」「プロ」「プレミア」と分かれており、スタンダードプランは月額29.99ドルで1ヶ月に120回生成可能で、プロプランは月額99.999ドルで1ヶ月に400回、プレミアプランは月額499.99ドルで1ヶ月に2000回生成が可能になっています。有料プランは1日に生成できる回数の制限はありません。
無料プランと有料プランの違い
無料プランは商用利用ができませんが、有料プランに加入すれば商用利用が可能で、生成した動画をダウンロードした際に右上に入る「LUMA」の透かしロゴマークを削除することができます。
最後に
今回は誰でも簡単にAIによる生成動画が作成できる画期的なツール「Dream Machine」の紹介でした。少し不自然な動きになってしまう時もありますが、プロンプトを工夫すれば思い通りの動画が生成できそうです。昔の写真を取り込んで動かしてみたり、オリジナルのイラストに動きをつけてみたりと、使い方の可能性も幅広くある「Dream Machine」ですが、技術の進歩により同じようなサービスも増えていくことが予想されますので、これからも生成AIの開発に注目していきたいですね。
筆者Y.S