2024年1月に公開【メタバース・リテラシー・ガイドブック】とは?
IT技術の進化によって身近になった「メタバース」、知らず知らずのうちに利用していたというケースも少なくないのではないでしょうか? 「日本デジタル空間経済連盟」は2024年1月19日にメタバース空間内でのリテラシーをまとめた「メタバース・リテラシー・ガイドブック」を公開しました。どのような内容なのか解説いたします。
メタバース・リテラシー・ガイドブックとは
日本デジタル空間経済連盟がメタバース空間内でのリテラシー向上のために作成したガイドブックです。
メタバース・リテラシー・ガイドブック作成の背景
“メタバース・リテラシー検討委員会(以下、本検討委員会)は、日本デジタル空間経済連盟会員企業の有志、 学識者、弁護士のほか、メタバースで活躍するユーザー、クリエイターが委員となって、メタバースがサステナ ブルに発展するために必要となる取組みについて議論をおこなっていくために設置されました。
引用先:メタバース・リテラシー・ガイドブックより
メタバースビジネス発展の課題は多岐にわたりますが、その課題の一つとして、「メタバース」という言葉は知っ ているが、実際に利用したことのある人は少ないという認知率と利用率の乖離があります。本検討委員会では、 メタバースビジネスの発展とユーザー数の拡大のためには、メタバースに対する一定の知識や倫理観といったメ タバース・リテラシーの向上が必要と考え、『メタバース・リテラシー・ガイドブック』(以下、ガイドブック) を作成しました。
ガイドブックは当連盟会員企業、ユーザー、事業者に対し法的拘束力や強制力はなく、ご賛同いただける方 によって広く世間で利用されることを目指します。”
メタバース・リテラシー・ガイドブックは日本デジタル空間経済連盟の公式サイトから誰でもダウンロードできるようになっており、賛同してくれるユーザーや企業を募っています。賛同してくれる人はガイドブックのロゴマークをSNSやサイトに利用することができ、ロゴを掲載することによってガイドブックに賛同していることを伝えることが可能となっています。
ガイドブックのテーマ
メタバース・リテラシー・ガイドブックは以下の10個のテーマで構成されています。
1. トライ(メタバースをはじめてみよう!)
2. インクルージョン(多様性を尊重し、誰もが楽しめる空間にしよう!)
3. ハラスメント(ハラスメントに気をつけよう!)
4. カルチャー(独自のカルチャーを尊重しよう!)
5. セキュリティ(アカウントをしっかり管理しよう!)
6. プライバシー(プライバシー情報に注意して交流しよう!)
7. クリエイティブ(クリエイティブの価値を守り、魅力あふれる空間にしよう!)
8. 経済(みんなで安心して経済活動が行え空間にしよう!)
9. 健康(心身ともに健康に楽しもう!)
10. チャレンジ(新しい世界にチャレンジしてみよう!)
それぞれのテーマに沿って知っておくべきことやアドバイスなどがイラスト付きで分かりやすく記載されています。
ガイドブックの対象は「メタバースを利用する全てのユーザー、事業者、特に初心者ユーザー」とあり、初めてメタバースに触れるユーザーに向けた「トライ」や、初心者ユーザーが特に注意するべき項目の「セキュリティ」や「プライバシー」など、丁寧に解説されています。
他にも多様性について記載されている「インクルージョン」や、独自のカルチャーを尊重する「カルチャー」など、メタバースならではの項目があります。
ガイドブックの種類
ガイドブックはユーザー向けと事業者向けの2種類があり、事業者向けのガイドブックには10個のテーマそれぞれに「事業者向けアドバイス」として事業者が検討できる対応策などが記載されています。
ガイドブックの概要が分かる90秒動画
90秒でわかる!ガイドブックの概要はYouTubeでチェックできます↓
ガイドブックのダウンロードはこちらのサイトから↓
公式サイト:
https://jdsef.or.jp/metaverse_literacy_guidebook
最後に
ゲームやイベントなどで若者を中心に利用者が増えているメタバースですが、ネット上であるとはいえ他者との交流も発生する空間ではありますので、リテラシーを高め、マナーを守り節度のある使い方が大切なのではないでしょうか。このガイドブックをもとにメタバースについての知識が広まり、メタバースがより安心安全に使えるように、さらにはメタバースの発展に繋がることを願います。
筆者Y.S