セキュリティインシデントとは?
セキュリティインシデントとは?
セキュリティインシデントとは企業や組織が悪意のある第三者からサイバー攻撃を受けたり、不正アクセスや機密情報の流出など、セキュリティ上の脅威となる事象のことです。
近年、業務のデジタル化が進んだことでセキュリティインシデントが増加し、その手口も多様化しており様々な企業、組織が被害にあっています。
セキュリティインシデントの発生要因は大きく分けて2つあります
外部要因
外部(社外)からの攻撃です。サイバー攻撃によるマルウェア感染、情報漏洩など悪意ある第三者からの攻撃の他、自然災害によるシステム障害なども外的要因となります。
内部要因
内部の人員が原因となる場合で、故意による情報漏洩の他、パソコンやUSBといった記録媒体の紛失やメールの誤送信といったヒューマンエラーが内部要因となります。
セキュリティインシデントが及ぼす影響
セキュリティインシデントが発生するとシステムの回復や、原因究明・対策などにコストがかかるほか、業務が停止することで大きな損失が出る恐れがあります。
また、セキュリティインシデントは企業の社会的信用を下げ、イメージの悪化にもつながります。個人情報の漏洩があった場合は、損害賠償問題に発展します。
セキュリティインシデントが具体的にどういうものか、実際の被害例を見ていきましょう。
不正持ち出し
2023年3月 某大手通信会社
業務委託先のパソコンから個人情報が流出。原因は元派遣社員による不正行為(不正持ち出し)で、流出規模は596万件でした。
サイバー攻撃
2023年7月 某機器メーカー
運営する通販サイトが不正アクセスを受け、過去にカード決済したユーザーのカード情報などが流出。流出規模は2万件を超えると発表。
ランサムウェア感染
2023年1月 某宅配配食会社
社内のパソコンがランサムウェアに感染し、パソコン内に格納していた一部の顧客情報、6,184件が流出した可能性があると発表した。
どれも各WEBサイト上で報告がされており被害も大小様々ですが、セキュリティインシデントが発生するとやはりいいイメージはありません。
被害に遭わないために
セキュリティインシデントを防止するためにとれる対策があります。
情報資源、IT資産の把握・管理強化
セキュリティインシデントの発生を防ぐために、企業や組織の守るべき情報資源をしっかり把握し管理することが大切です。そうすることで脆弱性の有無を確認し、セキュリティ対策の強化を行うことができます。情報資源は紙媒体やUSBなどに保存されているデータにも含まれます。
セキュリティ対策の強化、整備
セキュリティインシデントを防ぐために、OSやソフトウェアを常に最新のバージョンにし、セキュリティソフトを導入するなど、全体のセキュリティを強化、整備することが重要です。セキュリティ対策ツールやサービスを導入するのも効果的です。
社員へのセキュリティ教育を実施
セキュリティインシデント対策には社員全体へのセキュリティに関する教育が必要です。
不審なメールへの対応や、USBなどの記録媒体の取り扱いルール、パスワードの適正管理など日常業務におけるセキュリティルールの設定と周知も重要となってきます。
まとめ
以上のようにセキュリティインシデントが発生すると甚大なダメージを負うことは明白です。昨今では手口も複雑化し、深刻な社会問題となっています。
セキュリティインシデントを防ぐために、もしくは発生した場合でも被害を最小限にとどめられるように、適切なセキュリティ対策を行うことが肝心です。
筆者Y.S